先日カップルの方が、初めて体験レッスンに来られてクラスを受けられたのだけど、そういう時は一人ひとり別々にレッスンしています。まず、一人ひとりが感覚的にリードするとはどういうことか、フォローするとはどういうことかを少しつかんでもらう為です。その後、カップルで練習していただくのですが、往々にしてカップルの場合、踊れないのをお互いのせいにしてしまうことが良くあります。(このカップルはそうではありませんでしたが)女性の場合だと、僕となら上手く踊れるのに、あなたは上手く躍らせてくれない、とか男性の場合ならこういうリードしたら君はこう動くべきだろ!とかヘタすると喧嘩始める人もいます。僕と踊って上手くいくのは当たり前で、お互いが踊ると上手く踊れない(踊らせられない)のも当たり前です。

 サルサに必要なのは、そういう時に相手を許すことがとても重要なんです。まだ、習いはじめなんだから上手くフォローやリードが出来なくて当たり前。そのうち一緒に上手くなっていこうねって気持ちがとても大切なんですね。クラスにおいても、踊れる人はまだ踊れない人を導いていってあげようって気持ちが必要だし、踊れない人は謙虚に素直に踊れるようにがんばっていこうってすればいいんです。上手くリードしないあるいは上手くフォローしない相手を責めるのではなく許していくことをやっていくと、自分もいろんな発見があって勉強になります。責めていると相手のせいにしてしまってるから、気付きがないんですね。特にカップルの場合は、一番身近な人だけに相手を責めてしまいがちなので、許していくいい練習になります。

 知らないことを知る為に、出来ないことをできるようになる為にレッスンするわけです。今出来ないってことは、できるようになる可能性が無限にあるってことなので、サルサに限らず何事もあきらめず、出来るまでがんばれば必ず掴む物があります。特にサルサダンスは人生と深くリンクしているので、上手くなればなるほど、また深くなればなるほど、豊かになる可能性があります。

 まずは、いろんなことを許すことから始めるといいかもしれません。